写真・図版
川崎医科大の中野貴司・特任教授=本人提供

 冬休みが明け、保育園や学校が再開する中で、季節性インフルエンザのさらなる感染拡大が懸念されている。そんな中で心配なのが、子どもの重症化だ。中でも、インフルエンザ脳症は重篤になりやすい。大人は何に気をつければいいのか。

 インフルエンザにかかると、数日の潜伏期間の後に、高熱やのどの痛み、せきなどの症状がでる。症状は1週間くらい続くが、自然に良くなることも多い。

 一方で、子どもは重い合併症を起こすことがある。肺炎など呼吸器の病気のほか、特に注意が必要なのがインフルエンザ脳症だ。意識障害やけいれん、異常行動が表れる。インフルエンザの発症後、2日以内に起こりやすい。

死亡率は7~8%、後遺症の恐れも

 専門家らが2018年に発刊…

共有